気になる言葉、曖昧な言葉たち

唐突だけど、、、「めっちゃ」って言葉、相当浸透したと思う。

二十数年前、大阪の人に恋をした友人が、大阪弁に魅了され、言い慣れない「めっちゃ」をぎこちなく頻繁に使っていた。
染み付いていない言い様に違和感を覚えた記憶がある。

とはいえ、今日では日常飛びかう「めっちゃ」という表現。
テレビの影響が強いと思うが、全国区に「めっちゃ」は浸透していると思う。
特に若い世代の方々は違和感なく、自然に「めっちゃ」を使用している。
言葉って数年、数十年かけて、定着していくものだなぁ、と実感する。

数年前、某アイドルのラジオ番組をたまたま聴いていたら、すべての相槌が「ヤバい」という表現でびっくりした記憶がある。
途中、話の内容が退屈すぎて「ヤバい」の言葉数を私は数え出していた。
二十数回以上、いや、もっとあったかも。
もはや話の内容ではなく、「ヤバい」という言葉に耳が集中している。


そんな私も若い頃、何がウケたかわからないにもかかわらず、なにかと「ウケる」と言っていた。
ウケていないにもかかわらず、自然と相槌が「ウケる」と言ってしまうのだ。
途中「ウケる」としか言ってない自分自身をすごくつまらないと感じ始めた。
その後こころして「ウケる」を使わないよう意識した。

「若者言葉」と片づけられてしまう話ではあるけれど、歳をとってもいささか気になる言葉がある。お金を「とられる」という表現だ。

職業柄、礼金敷金、家賃、管理費、仲介手数料等、各名目を説明する機会は多くあるのだが、「とられるじゃないですか」は多くいただく言葉である。

とってはいないのだけれど、とられた感があることにはうなづける。
税金みたいな感覚なんだろうか。
しかし、こちらとしては決して「とって」はいないのだ。

税金は問答無用で「とって」いるが、合意の上で契約する以上、「とられる」と表現されてしまうとなんともいえない気持ちになる。
被害にあっている感を感じるからだ。
であれば、契約はやめましょうか?と思ったりする。矛盾してるけど…。

しかしながら、ここ最近の不動産賃貸は隙間手数料、曖昧手数料が多すぎる。
特にえげつないと思うのは、保証委託料、なんちゃらサポート費、なんちゃら事務手数料などなど。
突如出現し、気づかれないよう定期的に値上がっていることは事実である。

賃借人に対しては何も保証してくれない保証委託料である。
にもかかわらず、必要条件となっている。。。
なんだかな…、包囲されてる感は否めない。

とはいえ、「そういう契約」なのである。

せめて「とられる」と言う前に、把握したい。
思うに、各名目につっこんで質問してくるお客は少ない。
細かく質問してくるお客は面倒ではあるが、個人的には嫌ではない。
むしろこれが「契約」として当然なのでは、と思っている。
税金もそうだけど、曖昧なところ、とれるところから「とって」いくのだから。。。

「とられる」という表現は的を得ている。
個人的には面と向かって言いたくない表現だけど、くれてやる精神も湧かない。


曖昧な言葉ほどいかようにもとれるし、曖昧に使えてしまう。

言葉で世界は成り立っている。
であれば、まずは目の前の言葉を知らなくてはならない。
曖昧な言葉にのまれないように。


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