ものすごく脱線していく話。金子みすゞとアイズ ワイド シャット。

みんなちがって、みんないい

金子みすゞの詩の有名な一節「みんなちがって、みんないい」

いい言葉だなぁ。。。

なんて思うけど、実際のところ、ネガティブなときにだけ響く言葉だったりする。

そんなときにかぎって、「みんなちがって、みんないい」って念じるよう、自分を落ち着かせている。

他者との関わりで、なんだか尊重されてないなぁとか、理不尽だなぁとか云々、そんな思いをかかえたときにこそ、この言葉は響いてくる。

人それぞれだからね…、と婉曲して、歪曲して解釈する。

でも違う。

そんなにここは、いい世界でない。


世界にひとつだけの花とか、その場で咲きなさいとか云々。

ああ、綺麗。お花畑みたいな世界に行きたいわ。

咲くけど、枯れるよ。造花でいいじゃん。

寂しいから人間以外、小鳥とか鈴とか。

だから、彼女も死にたくなる。

その意味でいい詩。


みんなちがって、みんなダメ

中田 孝『みんなちがって、みんなダメ』 ベストセラーズ (2018/7/25)


中田 考先生の「みんなちがって、みんなダメ」

タイトルからして救われる。

バカな人たちと洗脳されたバカな自分。。。

ミミズがヘビだと勘違いしてるからバカなのよね。

身の程知らずの幻想世界よね。

愛のある本だった。

身につまされる思いと同時に、明快で爽快な気持ちになった。

ちっぽけな自分でいいじゃない。


アイズ ワイド シャット —Eyes Wide Shut

先日、『アイズ ワイド シャット』を久しぶりに見た。

スタンリー・キューブリックの遺作。

トム・クルーズとニコール・キッドマンが夫婦だった頃の話題作だった。

当時よくわからなかった。

久しぶりに観てみると、承認欲求と妄想の世界に溺れる話だった。


目を閉じれば妄想が広がり、目を開けば幻想が広がる。

欲求はどんどん膨れ上がって、不安もどんどん大きくなっていく。

こころの内面を捉えている、病んでいていい映画だった。

あれ?私は病んでいる?

「アイズ ワイド オープン」せねば。


イスラム教世界から学ぶことは多くあると思う。

「アイズ ワイド シャット」はどう映るのだろうか。

イスラム教は日本に根付かない。

この先もそれは続くだろう。

規律があるのは、ある意味、生きやすいようにも思う。


私がいるこの世界は、一体なんなんだろう…

9.11以降イスラム世界への見方が変わった、とされた。

正確に言えば、イスラムを偏見するようメディアは洗脳する。

とはいえ、遠い世界の話に聞こえた私は、そもそもイスラム世界を知らない。


高校の時、地下鉄サリン事件がおこった。

オウムは、それ以前からマスコミで奇行な宗教団体としてワイドショーでよく取り上げられていた。

目にする映像は、SFみたいで、いやSFだった。

とはいえ、彼らがおこした事件は許されない。

妄想を現実化してしまったからだ。

しかしながら、多感な青年期にテレビの向こう側を観察するような視線で見ていた私は、今でこそ言えるのだが、こころの片隅で、「こんなふうに盲目的に何か(神)を信じていること自体が羨ましい」と、思っていた。

世界にはたくさんの宗教が存在するのに、私には信じる宗教がない。神がいない。
よくも悪くも寂しいのである。

いまだに日本がわからない。




みんなちがって、みんないい

みんなちがって、みんなダメ

目を開いて

目を閉じて

神とか仏、宗教とか

国家とか、家とか、家族とか

どうせなら、そのすべてを知って死にたいな。



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