桜が散った。
あっという間に4月が終わる。
父が倒れてからというものの、ゴルフモードになれない。
年末の指はさむ事件もあったが、新しい爪は着々と生え、負傷した指の爪は2、3日前に剥がれ落ちた。
父危篤からバタバタと心落ち着かない日々を過ごしているが、近い将来、父の死がやってくるという現実を受け入れる覚悟を持った。
であるから、ゴルフもいまいち楽しめない気分であった。
けれど、悶々と部屋にこもって考え事をしたところで何も解決しないし、相続問題などの頭の痛いことばかりで発狂しそうだけど、そんな気分を晴らしてくれたのは、爽やかな春という季節である。
練習場に向かう最中の山々や、すがすがしい青空と柔らかな桜色の木々を見るたびに綺麗だなと思う。少しばかり身体を動かして、いろいろ整理していこうって気分になっている。
私のゴルフシーズンを再開しようかな。
まだ雪が残っている練習場。
なまりになまった私の体は、ゴルフってどうするんだっけ?というくらいぎこちない。体の記憶と頭の記憶がついていかず、すべてがリセットされたような感覚になった。
また一からやり直しだな、と思いながらも、少しずつ記憶している動作が蘇ってくる。
ゴルフどころでなくなる時が来るのだろうが、父とのいろいろな記憶や感情をめぐらすことがいいのかもしれない。
バブル真っ只中の頃、父もゴルフをしていた。
小学生だった私は父のパターで当時よく見かけたゲートボールを真似て遊んでいた。
庭に穴を掘って、空き缶を埋め、ゴルフもどきの遊びもしていた。
父は100切りしたことがなかったそうだ。だからなのかバブル崩壊と同時なのか、ゴルフクラブは倉庫の片隅に置かれ、ほこりだらけになっている。
いろんな思いがあふれてきた近頃。
父が生きているうちに、100切り報告ができればいいな。
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